ギャンブルや家族の医療費によって自転車操業に陥り、自己破産で解決した事例

ご相談の背景

Aさん(40代,会社員,男性)は,母子家庭で育ち,学費を奨学金で借りました。母親はシングルマザーで働きすぎたため,体調不良が続いています。
社会人となり,仕事を始めましたが,思うような収入を得ることはできませんでした。少しでも儲けたいとパチンコや競輪を始めました。
 パチンコ等でも利益は出ず,借金をするようになりました。
 イライラすることが多くなり,勤務先での人間関係でトラブルを起こしてしまい,転職しました。正社員の仕事は見つからず,派遣社員でした。
借金が増えていき,債権者から訴訟を提起されてしまいました。

このような状況の中,母親が脳梗塞で倒れてしまい,母親の医療費を支払うため,さらに借金を重ねていきました。
既に自転車操業に陥っており,借金を返済するために借金をするようになりました。
自分自身の借金も返済が困難となり,破産を決意し,当事務所を訪れました。

解決までの経緯

Aさんの経済的状況を伺い,もはや借金返済は不可能であると判断し,自己破産を勧めました。
速やかに自己破産に関する委任契約を取り交わしました。
弁護士費用は分割としました。
すべての債権者に対し,代理人に就いたこと,破産すること,今後の返済はできないことを通知しました。
返済を止めることで,経済的に,少し余裕が出てきました。
Aさんには,月に一度のペースで当事務所にお越しいただき,少しずつ資料を集めると同時に,これまでの経緯を詳細に伺いました。
委任契約から2か月程度が経過し,裁判所に自己破産を申し立てました。

結果

裁判所にも速やかに破産開始決定を出していただき,その約2か月後に,借金から解放する免責許可決定をいただきました。
Aさんには,これまでの生活状況を反省していただき,借金に頼らず,生活を立て直していただきました。